夜ー闇に隠された瞳の奥ー
「そうか、よかった。そう言えば、夜に会わなかったか?暴走族の。」
成さんのその言葉にピクリと肩が揺れたのは、私の隣にいた誠も同じらしい。
「はい、会いました。」
「あいつらは、いいやつだ。全ての族が、同じと見るなよ」
成さんはそう言って困ったように笑う。
私はピキッと音を立てるかのように固まった。
ーーぽんぽん、
誠が、私の頭を撫でる。
それでまた私の体は固まりから解放された。
みんな、同じじゃない。