夜ー闇に隠された瞳の奥ー




「どったー?」



龍太がぼりぼりお菓子を食べながら私に近寄る。


お菓子がボロボロ落ちてる。




「なんでもない」




私はそう言って携帯をしまう。




「帰んないの?」




みんなを見回す。




誰一人として席を立ってない。



「んー、めんどくさい」


「今日体育で足怪我した。」


「疲れました」


「寝みぃ」



おー、統一性ないな。



てか、治矢足怪我したんかい。




「足大丈夫か?」



「うん。かすり傷」



そう言って怪我したところをちらりとみせる。




うわ、ほんとかすり傷。



カットバン貼るまでもない。



なのに立ち上がれない理由とか。



めんどくさいだけだろ。




やっぱ統一性あるのかもな。



全員めんどくさいんだろ、結局。






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