夜ー闇に隠された瞳の奥ー










「公園に行かないか」









と。






俺は久しぶりに親父と出かけられるのが嬉しかった。






だからもちろん




「行く!」




と元気よく答えました。





そして公園に向かいました。















たくさん話しました。






こんなに親父と話したのは久しぶりでしたから。





学校のこと、クラスのこと、友達のこと。









俺が話すこと全てに親父は笑って答えてくれました。














けれど、帰り道。交差点に差し掛かった時でした。





信号が赤信号に変わったので足を止めました。














………………けれど親父はそれを許してはくれなかった。














「おらぁっ!」









親父に押されました。






勿論、車が走ってきた時にです。











ですが、俺は間一髪で避けました。



















…………けれど、親父は俺を押した時に流されてこちらに来てしまったんです。






そして俺の代わりに……………





ガシャァァァァァンッ!!!!!!!












「お父さん!ねぇ、お父さん!」






何回も呼びました。







そんな俺に親父は血走った目を向けて言ったんです。












「…お前なんか……いなくなればいい」














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