夜ー闇に隠された瞳の奥ー
「お嬢、こいつらなにもお嬢に失礼なことしてませんよね?してたら俺がしばいときます!」
菜月はハキハキとした笑顔で私に言う。
「してないっすよ!な!みずな!」
龍太が調子に乗った顔で言う。
「龍太以外は全然」
私は口角を上げていった。
「あ!みずなめ!」
「龍太、本当か?」
菜月と龍太の間で空気がうずうずしてる。
「………龍太うるさい」
治矢はそう言って私に寄りかかってきた。
もう眠くなったのか。
こいつは本当に寝ること大好きだよな。
でも、嬉しそうだな。
「まったく龍太は……」
直気はそんなこと言ってても嬉しそう。
「ふっ」
夏も。
みんな、菜月と会えて嬉しそう。
菜月も、夏たちと会えて嬉しそう。
よかった。