夜ー闇に隠された瞳の奥ー
ある日、3人でご飯を食べることになり、レストランへ行った時。
俺がトイレで席を立ち、戻ってきた時だった。
声がしたんだ。
「なぁ、そろそろヤスナリに言ってもいいんじゃないか?俺たちが付き合ってること。」
「……そうよね、うん。言いましょう」
この会話が聞こえた瞬間、俺は店の外に向かって走り出した。
店を出ても走って走って走り続けた。
幸い、携帯と財布しか持っていなく、それもポケットに入れっぱなしだったからよかった。
それよりも、あいつらの会話が頭から離れない。
そろそろ?
そろそろってなんだ。
そんなに前からなのか?
それを何故俺に言ってくれない?
いや、言われててもこの事実は変わらないから意味はないだろうが。
俺は同じことを何度も何度も考え続けた。