夜ー闇に隠された瞳の奥ー
私がそう言うとにこりと笑い、成さんは言葉を続けた。
「みずな、今日から華流学園に通ってくれないか?」
華流学園…成さんが理事長をやっている学園か。
「……それは、」
「仕事だ。」
私が言おうとしたことを成さんが言う。
仕事…。
私の仕事。組の、仕事。
「わかりました。」
「すまんな、最近治安が悪くて私の学園の奴らも心配なんだ。」
成さんは生徒想いだ。
「いつから行けばいいですか?」
「今日だ。」
流石に私も驚いたよ。
今日かよ!って。
でも、承知。
「わかりました。」
私は口角を無理やりあげて言った。
「ありがとう、着いたらまず理事長室に頼む。それと家なんだが、ここからは少し遠いから近くにマンションを借りておいた。それも後で言う。」
成さんはそう言うと「じゃあ、また後でな。」と出勤して行った。