夜ー闇に隠された瞳の奥ー





「なぁ、みずな」




夏が私の横にくる。



それに合わせて他のみんなも私を囲んだ。





??




「なに」





「…ごめんな、守れなくて」





夏はそう言って申し訳なさそうな顔をした。





「俺たちも、何もできませんでした」



「悪い」


「ごめん」






直気と龍太と治矢も続けて言う。










……………なんで謝ってんの?








「……なんで謝ってんの?」







私がそう言うとみんなポカンとした。








え?





いや、だってそうでしょ?











「私、別に守れなんて言ってないし。てか、謝りたいのはこっち。
夏、ごめんね?巻き込んで。
みんなも」







私はそう言ってみんなを見た。







「みずな………」





龍太が泣きそうな顔をして言う。






「なんていい奴なんだ!俺たちはいい友達もったな!」





龍太はそう言って私に泣きついてきた。





「うぐっ………」






苦しい………





「龍太、みずな死ぬ」





そう言って治矢は龍太を剥がしてくれた。





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