夜ー闇に隠された瞳の奥ー
案の定、ソファに投げられた。
私は今度はしっかり着地した。
「……なんなんだよ」
そう言って夏を感じ睨む。
「お前、拒否権なしって言葉知ってるか?」
はぁ?
何言い出すんだ。
「お前を仲間にならせる。お前の拒否権ないんだよ」
なにを言ってんだか。
「……お前に拒否権決められたくない」
「いいんだ。仲間だ」
"仲間"そう言われたかったのかな?私。
ねぇ、私に仲間は必要?
「……友達がいい」
気がついたら、そんなことをつぶやいていた。
あの子とは、仲間でもあり、友達だった。
「……ふっ。仲間ってのは、友達の集りみてぇなもんなんだよ」
「みずな仲間だー!」
「……仲間、友達」
「よろしくお願いしますね」
なってしまった。
仲間に、"友達"に。
あぁ、大切なものを。
作ってしまった。