夜ー闇に隠された瞳の奥ー



はぁ。もう諦めるか。

「………女だよ。認めるから、退いて」

そう言うと夏は退いてくれた。

「それ、地毛か?」

「うん」

「そうか……綺麗だな」


そう言って夏は私の髪に触れた。


「………綺麗、ねぇ」


自傷的に笑った。


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