夜ー闇に隠された瞳の奥ー
偽りのカウントダウン
「鈴木組が、動いている」
成さんの口は、たしかにそう動いた。
ドクン
ドクン
血が疼く。
"鈴木組"あいつらが………
あの子の命を…………
「ここら辺の族が、闇討ちに合っている。」
汚い。
「警戒しておいたほうがいい。」
憎い。
私の怒りが殺気として出ていたのか、誠が私の手をぎゅっと握る。
「まだ、大ごとにはなっていないが、いずれかはなるだろう。」
私は体の力が抜け、成さんのその言葉を聞いて意識を手放した。