夜ー闇に隠された瞳の奥ー







理事長室を出て、教室にカバンを取りに戻る。



ガラガラ……

「あ!みずなー!大丈夫だった?遅いから心配した」


休み時間だったらしい。

「大丈夫だ」

「顔色、悪いですよ?」

「大丈夫だ」

「みずな…………」

「大丈夫、だ。」

「………ッチ」


「今日は帰る。じゃあな」


「あ!みずな!」


ごめん、今は冷静じゃいられない。


"鈴木組"って響きが、私の中で動いてる。


「……ごめんな、」


私の声は、みんなに届いただろうか。







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