私の仕事と結婚
次の日、美奈が私の顔を見て、心配そうに寄ってきた。

「今日は特にひどい顔してるよ。」

「美奈、ごめんね。ちゃんと話せる時が来るまで待ってくれる?今日は典弘と会う事になったの。」

「もう別れたんでしょ?大丈夫なの?」

美奈はますます心配そうな顔をした。

「ちゃんと別れたわけではなかったの。だから今日ちゃんと話をしてくる。」

「どんな結果になったって、私がずっと歩夢の話を聞いてあげるからね。」

なんて優しい声をかけてくれるんだろう。

泣きそうになる私に美奈は

「化粧直しする時間ないよ。いつもの歩夢で仕事頑張ろうね。」

そう笑いかけてくれた。

「桜井。」

横山さんから声がかかった。

「ありがとね、美奈。」

そう言いながら、横山さんのデスクへ向かう。
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