私の仕事と結婚
「えっ?」

「俺が桜井と組んでから、初めて見る顔だ。」

「はぁ…。」

私は話すべきなのか迷っていた。

それぐらいまだ曖昧な話だし、何しろ野崎さんは私だけではなく横山さんとも仕事をしている。

「横山さん、もう少し待ってもらえます?まだどうなっていくか、私にも見当がつかないんですよ。」

「そうか。桜井が話したい時に話してくれ。楽しみにしている。」

上司としては完ぺきな答え。

プライベートはしつこく立ち入らない。

「ありがとうございます。」

私達は今から行く現場の話に戻った。

「ほら着いたぞ。」

私は図面と品番表を持って、横山さんについていく。

「あっ。」
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