私の仕事と結婚
「実は現場であなたを見かけるようになって、休みの日にここから覗いてました。休日出勤の時にね。」

ふぅ~と息を吐く野崎さん。

「だからあなたが頑張ってる姿は見ています。」

全く気が付かなかった。

もしかしたらすごい様子も見られているかも。

「飾り気のない、真面目なあなたが好きです。いつも仕事に一生懸命で。そのまま変わらないでほしい。」

そんな野崎さんの言葉に、私はぎこちなく微笑む。

それから私達はずっとおしゃべりをしていた。

どれだけ時間が有っても、退屈せずにいられそうだ。

いつの間にか遠慮もなくなり、ため口で話す私達。

何気なく見ると、図面の走り書きのような物が置いてある。

「これは?」

「あっ。」

ちょっとばつの悪そうな顔をする野崎さん。
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