私の仕事と結婚
シャワーしながらぶつぶつつぶやいていたようだ。

まるで十代の無垢な女の子のように、ドキドキしている私。

「えっ?」  

お風呂のドアが開いた。

「歩夢、時間かけ過ぎ。一緒にシャワーして時間短縮だ。」

「ちょっと!」

叫ぶ私を無視して入ってくる裸の男。

思わず典弘に背中を向けた。

でもそれがいけなかった。

背中から抱きしめられる裸の私。

もうドキドキを通り越して、胸がぎゅっと痛む。

「…もういいじゃん。決心してくれたんだろう?」

「明るいと体が丸見えになっちゃうじゃない。自信ないもん。」

「そんな事関係ない。」

私の背中を典弘の唇が這う。
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