夏影
始まりは、勇人と同居してすぐのことだった。


その頃、学校がテスト期間中ということもあり、千影は深夜まで勉強していた。


教科書のページをめくり、ペンを動かす。


ふと、時計を見ると0時をまわっていた。


うーん、と伸びをする。


〈そろそろ寝るかな……〉


その時、コンコンとドアがノックされた。
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