夏影
ドキッとして、ドアを振り返る。


「千影?起きてる?俺だけど」


勇人の声だ。


「あ、……うん、起きてる……けど」


「ちょっといいかな?」


千影は一瞬迷った。時間は深夜0時。


いくら兄妹でも、こんな時間にドアを開けていいのだろうか?


しかも本当の兄妹ではないのだし……
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