幻恋【続】
俺と春華は、クラス表が貼り出されている場所を離れ、校舎の中へ。
大学の校舎は、各科ごとに別れていて、東西南北ある校舎の中で、俺たちの科の校舎は、南校舎だった。
四階建ての校舎。
その中で、一年生は四階にあって、一番端っこにある教室が、俺たちがこれからお世話になる、一年A組。
教室に入り、席を確認する。
「…って、えぇ~?
せっかく同じクラスなのに………
私と寧人、全く真逆の位置じゃん!」
春華が頭を抱えている。
どういう事かと言うと、座席が、春華の席は廊下側の一番前、俺は窓側の一番後ろの席だった。
つまり、春華の言う通り、全く真逆の席だって言う訳。
俺は… まぁ、春華と同じクラスだし、席が離れた位良いんじゃね?…的な心情。
春華は………多分、俺と席がかなり離れて、ショックと恨みと悔しさとテンパりでいっぱいなのでは…と思う。
「では皆さん。
今日から一年A組、よろしく!
…って訳で、今日は終わりにします。
皆さん、さようなら。」
「さようならーっ!」
LHRが終わり、今日は入学式のみだから、半日足らずで終了。
「や~すとっ!」