小さな恋物語
「んー…」
椅子に寄りかかって思い切り伸びをする。
連日の残業続きで眠いし、パソコンを使っているから目も肩も凝っている。
あー…たまには早く帰ってゆっくりしたいな。
お腹も空いたし。
一人、また一人と仕事にキリをつけて帰っていく。
フロアをぐるりと見渡すと、残っているのは二人だけ。
私と、2つ上の高木先輩。
高木先輩はデスクに突っ伏して眠っていた。少し明るい茶色の髪の毛は緩くパーマがかかっていて、ふわふわ柔らかそう。
見た目は話しかけづらいところもあるけど、笑うとえくぼが出て可愛いし、明るくてノリが良くて優しいから女性社員の人気は断トツ。
そして私も先輩に憧れる一人。