未定


「で、付き合うの?」

「へ?まさかぁ〜!」

「ねぇ、あんたさーそうやって告白断り続けて何十回目よ、いい加減付き合ってみたらどうなの?大学生にもなって彼氏居ませ〜ん!処女でぇす!なんて恥ずかしいにもほどがあるわよ。」

「は、はぁ、?やめてよ、私、処女じゃないし!」

「まぁ、どうでもいいけど、その年下くん?名前なんての?」

「名前...しば...あれ、なんだっけ。」

「はぁ?ダメだこりゃ。名前もとっくに忘れてるようじゃ完敗ね。かわいそうに年下くん。」


なんだっけな、しば...


「そういえば、なんか女の子たちが騒いでたけど、1年生ですっごく、かっこいい男の子が入学したんだって!」

「え、そうなの、里美、で、名前は?」


やけに食いつく麗奈。
でも、気になる。。。


「えっと〜、柴崎 蓮くん?とかゆってたかな?」


柴崎 蓮 。。。


『しーばーさーきーれーん!!!!覚えた?』


「あ!!!!!!思い出した!」

「なによ、大きい声を出さない!」

「私がさっき告白されたの柴崎蓮ってゆう人だ!」

「はぁぁぁ!?」


確かに思い出した。
あいつ、しーばーさーきーれーん!!!!って言ってた


「また、偉いやつに告白されたもんだね」

「え、?どうして、?」

「女の恨みは怖いわよ。」

「そうだよ花純ぃ、すっごくイケメンに告白されたら周りの女の子たちが黙ってないよ!」


うわ。。。いやだ。。。ドラマみたいにイケメン巡っての女の争いに巻き込まれるのは勘弁。。。


「勘弁してください」


ザワザワザワザワ...


「ねぇ、廊下うるさくない?」

「確かに。。。」


さっきから女子達がキャーキャー騒いでる。


「あっ!!!!見つけた!!!!」


黄色い声の向こうに見えたのは


柴崎 蓮 ...


「う、そで、しょ...」


群がる女の子達をかき分けてどんどんこっちに、向かってくる蓮。



ねぇ、やめてよ、ねぇ、こっちにこないで、神様仏様お願いです、え...完全にこっち来てる、ねぇ、待って、来ないで、来ないで、こーなーいーでー!!!!!!!



「みーつけたっ!」



ヒィィィィ!!!!!!!!!!!



「かーすーみー!」


サラーッ

血の気が引いた。

こんなに大勢の女の子がいるのに、私の名前呼ばないでよ!!!



「あっ、もしかしてさっき告白した子?」

「はいっ、花純のお友達さんですか?よろしくお願いしますっ柴崎
蓮っす!」


え、なんだよ、この展開。


「あらっ、いい子ね♩ゴホンッ花純の親友の麗奈と」

「こんにちはっ、里美です♩」


ねぇ、なんなのこの展開。


「へへ、花純の彼氏候補に立候補したんすけど、いけますかね?笑」

「ええ、どーぞ、どーぞ、貰ってやってくださいこの独り身で寂しい女を」

「は?」

「花純はすっごくいい子ですっ!だから大事にしてあげてくださいねっ!」

「ちょ、ちょ、ちょ、何言ってんの?里美まで」


「いいじゃない。蓮くん。おめでとう!」

「は、何言ってんの?」


麗奈の中ではもう蓮くんが私と付き合うことになっている。


「えへへ」


蓮を見ると、そりゃもう犬みたいな笑顔で私を見てる。あ、尻尾生えてる。。。


「ねぇ、蓮、いい加減に...」

「あらっもう呼び捨て?早いわね、花純ちゃん」

「麗奈!!!!」


「んじゃ、花純ー、今日一緒に帰るよね?あとでラインするからねー!」


そう言って女の子たちの輪をくぐり抜けて去っていく柴犬...


「信じらんない...」



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