溺愛オフィス


何か楽しい話しとかあったっけ!?

それとも仕事の話しでもした方がいい!?

や、仕事帰りに仕事の話しなんて聞きたくないかもしれない。

いよいよどうしたらいいのかわからなくなってきたその時、ラジオから流れていた曲が変わり、それが知っている曲で。

もうこれでいいやと、口を動かした。


「これ、バイト時代にお店でよくかかってました」


……だからなんだな話題すぎた。

この曲好きなんです、とか繋がるわけでもないし、実際本当に思い出したから口にしただけ。

きっと桜庭さんにも「で?」とかそっけない反応されて終わる。

そう、思ってたんだけど。


「そういえば、蓮井はバイトからあがったんだったか」


意外にも、桜庭さんは話しを膨らませてくれた。


「あ、はい。バイトは高校卒業してすぐにオープニングスタッフの募集を見て」


< 20 / 323 >

この作品をシェア

pagetop