溺愛オフィス
「……本当に、勝ったら契約継続してくれますか?」
「もちろん」
「それならここに、一筆お願いします」
私は鞄からメモ帳とボールペンを取り出して、KAORIさんに差し出した。
KAORIさんは躊躇うことなく、勝負内容と結果によっては契約継続するという旨の文を書き、最後に自分のサインを綴る。
「ありがとうございます。それで、記録って?」
尋ねると、KAORIさんは満面の笑みを浮かべて。
「テキーラ10杯」
予想を遥かに上回る勝負内容に
私は固まった。