溺愛オフィス
今日の私の仕事は、DMの作成だ。
宛名ラベルを作成している最中、ふと、デスクに置いてあるマグカップの中身が残り少ないことに気付き、私はおかわりをしようと席を立った。
お気に入りのムーミンマグカップを片手にオフィスを出て、給湯室に向かっていると。
「……の……だ……」
男性の声が聞こえてきた。
「仕事……こっちも……」
しかも、なんだかイライラしているような話し方。
しかもしかも、聞こえてくるのは給湯室からで。
なんだか入りづらいなーと思いながら、そっと覗いてみれば。
「とにかく切るぞ」
それは、桜庭さんだった。