溺愛オフィス


「んー……会社内はちょっと……」


なんというか、仕事がし辛くなるイメージが強い。

ただ、うちの会社は確かにルックスのいい人が多い。

それは、職種が職種だからだろう。


「そろそろ戻ろうか?」


私は左腕にしている細い革ベルトの腕時計を見ながら美咲に話しかけた。

会話が中途半端になったからだろう。

美咲は「もう……」なんて言いながら席を立ち、ゴールドのチェーンがあしらわれた白いクラッチバックを手にした。










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