溺愛オフィス
「よろしく会?」
「プロジェクトのだよ。桜庭さんも誘って三人で。どう?」
「私は大丈夫だけど……」
朝のこと、桜庭さん怒ってないだろうか。
午後のミーティングでは変わった様子は見られなかったけど…
それにしても、なんか私、桜庭さんに嫌な思いばかりさせてる気がするなぁ…
「んじゃ、あとは桜庭さんだな。ちょっと聞いてくる」
「わかった」
頷くと、壮介君は扉を閉めた。
彼のいなくなったプレスルームは静かになり、なんだか少し寂しいような気がしてきて。
「急ごう」
飲みもあることだしと、私はスピードを上げて片付けを終わらせ、オフィスへと戻ったのだった。