栗色彼女(*番外編14p〜*)
それをたまたま見かけた恭ちゃんは、やっぱり勘違い。
栗ちゃんも自然と佐藤くんと一緒にいる時間が長くて、そこでまたすれ違い。
だったんだけど、
「俺プロポーズされた。」
「俺の嫁にならないか?って、別にプロポーズじゃないですよ先輩!」
恭ちゃんの、左手の薬指。
本物のダイヤのように見えるけど、偽物。
いわゆる、オモチャ。
それでも恭ちゃんはホントに嬉しそうにしていた。
栗ちゃんからのプレゼントと説明で、恭ちゃんはもうコロッと落ちた。
もー、いつからそんな単純になっちゃったんだか。
「…で?このまま結婚ですか?」
「俺がし直すに決まってんだろ。」
「恭ちゃん!この俺にもプロポーズしてほしいなぁ!」
「死ね、ばーか。」
「うわ、しね久しぶりだね、好き!」
「…………知ってる。」
(恭ちゃん、俺も随分と単純だ。)