LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「オレの傷、痛かったか?」
「痛かったです」
うつむいた安豊寺が弱々しく見えた。
ごめんと、つい謝りそうになった。オレのせいじゃないのに。
「頼んでない。大したケガでもなかった」
「大したケガです!」
「オレにとっては、日常茶飯事だ。ケンカばっかりだからな。箱入りのお嬢さまには、想像もつかないだろ」
「そういう言い方、嫌いです! わ、わたしは別に、あなたのためじゃなくてっ、自分の自己満足のために、治しただけだから! だって、わたしのせいでケガしたみたいで。そ、そんなの、見てるだけで、痛いから……」
言葉尻がすぼんでいく。