LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
隣町との境目には大きな川が流れてる。
川沿いは、芝生敷きの広場だ。
平日の昼は、年寄りや主婦の散歩コース。
休日になれば、子どもらの遊び場。
でも、昼間だけだ。
西日が差し始めると、変わる。
すっと、ひとけがなくなる。
川沿いは不良がたむろしますよ、暴走族が集まってくるから良い子は行っちゃダメですよ、近くを通るときも絶対に気を付けなさい。
そう言われてる。
つまり、西日が差し始めると、主役交代。
オレみたいなのが、川沿いの芝生を占領する。
噂ってのは、ある意味、便利だな。
噂のおかげで、この時間帯のこの場所は、誰も近寄ってこないから気楽だ。