LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
理仁の朱い目が、急に、ギラリとした。
顔は笑ったままだ。
目だけが、強い光を放っている。
理仁は唐突な言葉を吐いた。
「あっきーも、気軽に恋してみない?」
「は?」
理仁の声の質が変わった。
さっきも聞いた声。いや、感じた声、というべきか。直接、脳と心と本能の真ん中に響いてくる声だ。
《かわいいなー、って感じる子、いるでしょ? その子の手を握っちゃうとか。やってみたいと思わない?》
「なるほど。これが、この校庭の状況の正体か」
理仁のまなざしが、すっと軽くなる。
「うすうす勘付いてはいたんだけどさ、能力者相手だと、おれのチカラ、無能なのね」