LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
埃っぽい風が、ざっと吹いた。
理仁は、明るい色の髪を掻き上げた。
《でも、ま、調べて出てこないこともあるけど。伊呂波師央、だっけ? きみ、何者? 文徳の親戚なんかじゃないんでしょ?》
師央が眉根を寄せた。
名乗ることを迷ってる?
未来からきた師央も、理仁のことを知らないのか?
オレは口を挟んだ。
「師央は、事情があってここにいる。素性は、話せるときに話す」
《あ、そう? ま、いーけど。だけど、あっきー、実は優しいんじゃん? 今、師央のこと、かばったでしょ?》
「うるさい」
《照れなくていいって~。そんじゃ、追々話してよ、師央》