LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


「ふざけてません。本気ですし、本当のことです。鈴蘭さん、すごく落ち込んでるんですよ? 休み時間もぼんやりしてて。寧々さんたちも心配してます」



「オレの知ったことか」



「煥さんのせいなのはわかってるんです。煥さんだって、調子がおかしいでしょ?」



「別に、オレは……」



「しょっちゅう歌詞が飛ぶのに? こんなに集中できてない煥さん、珍しい。バンドのみんなも、そう言ってたでしょ」



唄に入れなくて、歌詞のイメージが続かなくなる。


逆に唄に入り込むと、感情が過敏になっていろいろ思い出してしまう。


オレはあいつに嫌われたのか? オレはあいつを傷付けたのか?


そんなことを考えて、結局、集中できない。


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