LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


壮行会当日。体育館は独特の熱気に包まれていた。



普段、オレは集会なんか出ない。


人の密集したところは苦手だ。


ステージ袖からフロアを見下ろす。うんざりする。



師央がオレの隣で浮ついていた。



「すごいなぁ! いろんなユニフォームがあるんだ。あっ、寧々さんがいます。アーチェリー部の、旗手のすぐ後ろです。一年生だけど、エース級なんですよね。カッコいいなぁ!」



ステージ側も、それなりに混雑している。


演奏を披露するのが、三組ある。オレたちと、吹奏楽部と、雅楽部、応援団とチア。


全員そこいらに控えてるおかげで、うるさい。


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