LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
鈴蘭が師央を見て、オレを見た。
久しぶりに目を合わせた。
でも、すぐに鈴蘭は視線をさまよわせた。
怒ったような顔をしている。
師央に無理やり連れて来られたせいか?
「あ、煥先輩、お疲れさま、でしたっ」
投げ付けるような口調も尖っている。
どう返事すべきか、わからない。
師央はおかまいなしだった。ちょこんと敬礼する。
「それじゃ、ぼくは文徳さんたちのとこへ行きます。ごゆっくりどうぞー」
言うが早いか、きびすを返して、あっという間に師央は体育館へと消えた。
沈黙。
オレは鈴蘭から目をそらす。
ごゆっくりも何もない。
どうせよと? 何を話せと?