LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


そのとき、だった。横合いから、声が割り込んだ。



「あなたたち、何をしているの!?」



女の声。


よく通る声だった。


キレイな響きに、一瞬、気をそがれた。


姿を見た。



襄陽の制服を着ている。


着方がまじめだから、進学科か?



「って、おい、こっちに来るな!」



女が、すたすたと近寄ってくる。オレと連中の間に割り込むみたいに。



そして、ほぼ同時に。



人が、現れた。



「え?」



オレと連中の、ちょうど間あたりに。女が歩いて行こうとした先に。



その場の全員が、固まった。



忽然と現れた、そいつ。


オレと同い年か少し年下くらいの男だ。


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