LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
そいつは屈託なく飛び付いてこようとした。
バカか!? オレに気安く触るな!
飛び付かれる直前、そいつの額を右手だけで押し返す。
「パ、パ……」
「誰が?」
「あなたが」
「誰の?」
「ぼくの」
「おまえ、いくつだ?」
「十五歳、高校一年生です」
「オレは高二だ。ガキはもちろん、女を作るつもりもない。いろいろ無茶があるだろ」
「ですから、ぼくは未来から……」
「黙れ」
頭痛ぇ。何なんだよ、こいつ?
「状況の説明を……」
「黙れ」
オレは、飛び付いてきそうなそいつを押さえたまま、ため息をついた。