LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「なるほどね。能力を使わなくても、この強さ。度胸もある。きみが特別な人間なのが、よくわかるな」
「何だと?」
「話というのはね、能力者同士で手を組みたいっていう相談ですよ。ぼくと一緒に、ある場所へ来てほしい。話をさせてもらえますか?」
オレは海牙の襟首をつかんだ。
「あんたの話なんか聞かねえ。と言ったら?」
「そう言うと思ってたんです。だから、ちょっと脅迫してみようかと」
「脅迫?」
「ぼくには強いチカラがある。無理やり誘拐して協力させることもできる。それを理解してもらいたくてね」
海牙が再び、にっこりと笑った。
その瞬間、オレの体は宙に放り投げられていた。