LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「なるほど、そうですね。墓前をけがしてしまって、申し訳ない。でも、ワクワクしましたよ。あなたたちの後を尾けるのも。こうして一戦交えるのも」
胸くそ悪い言い方だ。
オレは吐き捨てた。
「いい迷惑だ。あんた、その体術は何なんだ? 人間として、あり得ない」
海牙は師央をとらえたまま笑っている。
「あり得るんですよ? もともと人間は、体の使い方が下手なんです。無駄が多くてね。
物理学的に分析して無駄を省いて、潜在能力を限界まで引き出す。それだけで、見てのとおり。平均レベルの筋力のぼくが、超人になれるんです」