LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「そんな物騒な話じゃないんですよ? 預かり手が集まった理由や因果の天秤の意味、知りたくありませんか?
まあ、詳しくは、明日、話します。ああ、明日じゃないか。もう日付が変わってしまってる。
何にせよ、放課後、校門の前で待ってます。能力者の皆さんに、お揃いで来てもらいたい。考えておいてくださいね」
海牙は歩き出した。
音もたてず、オレたちの間を抜けていく。
信用していいのか?
師央は、海牙を信用すると言った。オレもそうすべきなのか?
ふと、海牙が振り返った。
「帰り道、どっちでしたっけ?」
「は?」
海牙は悪びれずに笑った。
「実は、ちょっと方向音痴でね。大都高校のあたりまで送ってもらえません?」
こいつ、頭いいのか悪いのか、どっちだ?