LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
ひゅー、と口笛がハモった。
音のほうをにらむと、海牙と理仁だ。
「そういう仲だったんですか」
「見せつけてくれちゃって~」
師央がいそいそと理仁のマシンに近寄った。
「じゃ、理仁さんに乗せてもらいますね。鈴蘭さんは煥さんの後ろで」
「ちょ、ちょっと、師央くん!」
理仁がバイクのスタンドを蹴った。
「ふぅん、鈴蘭ちゃんはおれのほうがいい? おれにギューッとしがみついちゃう?」
「イヤです!」
「じゃ、あっきーにギューッとしててね~」
「えぇえぇっ!」
意識しちゃダメだ。走りに集中しよう。
「ぐずぐずするな。乗れ、鈴蘭」
でも、集中できるか?
いや、集中しろよ。事故るぞ、オレ。