LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
隣町の赤服の連中とは、何度も戦ってる。
ケンカをふっかけられるんだ。オレが瑪都流だという理由、それだけで。
烈花の順一も同じなんだろう。
順一が烈花の女にエアガンを渡した。
「寧々、後ろから援護しろ。おれの銃も使え。貴宏《たかひろ》も寧々に銃を渡せ」
「了解。寧々、お嬢を守ってろよ」
「わかってる」
オレは、栗色頭の謎のやつを振り返った。
「おまえも、ここでじっとしてろ」
「あ、えっと、あの、これは?」
「ただのケンカだ」
「ケ、ケンカ!?」
そいつは目をパチパチさせた。
よく見たら、目の色もだ。
兄貴と同じ、赤みがかった色。
伊呂波の家系の目の色だ。