LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
平井が海牙の言葉を引き継いだ。
とうとうと語り始める。
「私は強すぎるチカラを持っている。
それを抑えるために、全身に結界をまとっている。
結界は、目の粗い網のようなものだ。
さっきも言ったとおりだね。
目の隙間から、小さなチカラはすり抜けてしまう。
まあ、テレパシー程度なら、危険は少ない。
私が使い方に気を付ければいいだけだ」
テレパシーを小さなチカラと言う。
じゃあ、オレのチカラは?
人を傷付けたことがある。
一生残るヤケドを負わせたことがある。
このチカラも、平井にとっては小さいのか?
平井は、ゆったりと微笑んだまま続けた。