LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


オレたちより、はるかに強い?

どれほどのものなんだ?

まさかハッタリじゃないよな?


チラリと、そう思った。

ケンカの血が騒いだ。


平井が、くすくすと笑った。


「元気なんだな、伊呂波煥くん。

銀髪の悪魔と呼ばれる最強の不良、か。

青春だね。

うらやましいよ」

「バカにしてるのか?」

「いやいや、カッコいいなと思ってね。

だが、ハッタリではないよ。

チカラを見てみたいかね?」


平井の全身が、ぶわっと膨れ上がる。

そんな錯覚にとらわれた。


気が、爆発的に噴き上がっている。


《息を殺すのと同じように。

気を体内に抑え込んでいたのだ》


声が轟いた。

有無を言わせず意識に飛び込んでくる声が。


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