LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
理仁が青ざめている。
「な、何だ、この声?
おれの号令【command/コマンド】と同じ……?」
《似ているはずだよ、長江理仁くん。
発する言語が属する次元が同じだからね。
ただ、決定的な差がある。
私の声のほうが、はるかに強い!》
鈴蘭も師央も、反射的に耳をふさいだ。
違う。
耳から入ってくる音じゃない。
凄まじい大声。
押しつぶされそうな圧力。
《ひざまずけ!》
一瞬、自意識が粉々になった。
気付いたら、オレは畳の目を見つめていた。
ひざを屈して、頭を垂れて。
何だ、このチカラ……?
《言っただろう?
私は割と全知全能だと。
私の能力は、掌握【rule/ルール】。
人間はもちろん、神羅万象すべてを支配する》