LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
海牙は声を殺して笑っていた。
目尻に涙まで浮かべている。
「おい、笑いすぎだ」
「すみません……くくっ」
舌打ちして、そっぽを向く。
と。
通路越しに、隣のテーブルの連中と目が合った。
全員、女。
イヤな感じがした。
ぐるっと、にらみを利かせる。
さっと視線をそらす女が、やたら多い。
理仁がソファにもたれて脚を組んだ。
オレに人差し指を振ってみせる。
「そ~んな怖い顔しちゃダメじゃん。
せっかく女の子たちが目の保養してたのに」
「下らねえ」
「そーいう硬派な不良タイプのあっきーと。
チワワ的な子犬系男子の師央と。
知的でクールな笑顔の海ちゃんと。
甘くて気さくで優しげなおれと。
各種揃ってんだもんね~」