LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


食事の後。

ファミレスを出て、少し移動した。

海際の道を走って埠頭【ふとう】に出る。

夜の海に、ぽつぽつと、港の明かりが落ちている。


2台のバイクのスタンドを立てて。

オレは自分のマシンに軽く寄りかかる。

理仁は愛車にまたがっている。

海牙はローラースケートを履いたままで。

鈴蘭と師央を3人で囲う形だ。


海牙が夜空を見上げた。

オレもつられて仰向く。

真上に近いところに、明るい白い星がある。

織姫星、だったと思う。


「総統のお話、率直に、どう感じました?

四獣珠を預ける気になりましたか?」


師央が問い返した。


「海牙さんは、預けないんですか?」


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