LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「様子見を続けています。
ぼくが総統と出会ったのは、偶然でした。
奨学金の出資者が総統だったんです。
ぼくが玄獣珠の預かり手と知ったとき。
総統は、おもしろがっておられた。
私にも予測がつかない未来があるのだ、って」
鈴蘭が小首をかしげた。
「最初は、四獣珠は平井さんの眼中になかった?
でも、今は事情が変わったってこと、ですか?」
「半月前ですよ。
急に総統が四獣珠のことを口に出されたのは。
その理由は、今日初めて直接うかがいました。
運命の一枝が“重く”なったから、と」
理仁が軽く挙手した。
「その“重い”って言い方さ~。
わかんなかったんだよね。
どーいうこと?」