LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
海牙は淡々と説を並べていく。
「簡潔にまとめると、こういうことです。
争いの多い一枝は“質量”が大きい。
平和で“質量”が小さい一枝を呑み込む可能性がある。
そして、今。
ぼくたちが存在する、この一枝は。
半月前から異様に“質量”が大きくなっている。
総統が危機感を覚えるほどに。
さらに、今なお“質量”は増え続けている」
師央が色を失っていく。
オレは海牙に詰め寄った。
「どうして、この一枝がさらに“重く”なる?
師央と関係あるのか?」
「あると思いますよ。
勘のいい煥くんは、本当は気付いてるでしょう?
未来から、5つ目の四獣珠と5人目の能力者が現れた。
それ以来、“質量”のバランスが狂い出した」