LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


「長江先輩、大丈夫ですか!?」

「理仁さん……?」


理仁は下を向いたまま、軽く右手を挙げた。


「悪ぃ悪ぃ。

ちょっと疲れただけだから。

イヤな条件が重なっててさ。

遠隔で、無理やりで、具体的指示で。

しかも抵抗が強い相手で。

てか、あーぁ。

おれ弱いよね。

平井のおっちゃんのチカラを見せつけられた後だし。

なおさら凹むゎ」


チカラを使いすぎたときの絶望的な疲労感は、わかる。

体が冷たくなっていくようで。

2度と浮かび上がれない場所に沈んでいくようで。

精神的にも、転がり落ちるみたいに衰弱する。


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