LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


夕方、瑪都流の倉庫で、寧々と貴宏に笑われた。



「煥先輩の言い方だと、逆ですよー。お嬢、むしろ行きたくなると思う」



「そっぽ向いて『来るな』って。ただのツンデレなセリフにしか聞こえないっすよ」



オレと同じクラスの順一も、ニヤニヤしている。



「どうしてそこまで嫌がるかな? もしかして、ラヴソングでも書いた? 新曲初公開って、彼女のこと歌った唄?」



違う、と思う。


いや、わからない。


図書室で眠る鈴蘭を見て、思い付いた。


ただ、その詞は決してラヴソングじゃない。


なのに、なんとなく、鈴蘭に聴かせるのは照れくさい。


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