LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


ガレージライヴの本番。


オレたちはトップだった。


対バンは全部で四組。



円陣を組んだ。


気合いを入れて、ショーが始まる。



牛富さんの骨太なドラムと亜美さんのパワフルなベースは、オレが倒れ込んだとしても必ず受け止めてくれる、瑪都流のリズム。


兄貴の痛烈なギターと雄のきらびやかなシンセは、オレを導いて我武者羅な全力で突っ走っていく、瑪都流の旋律。



歌うオレは、音の奔流に守られている。


さらけ出す心。


本当は、いつだってこの素裸の心でいたい。


最強の不良っていうレッテルも、銀髪の悪魔っていう肩書も、投げ捨てる。


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